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月, 15 4月 2019 10:41

特定技能のビジネス性:登録支援機関編

特定技能のコストをシビアに見てみようというシリーズの登録支援機関編です。
登録支援機関は、受け入れ医機関との委託契約に基づいて、実際的に特定技能の外国人に対しいて支援を行うとされています。
まずは登録支援機関に求めらえている義務的な支援を見てみましょう。


〇登録支援機関の義務

1、入国前ガイダンス

外国人が入国する前に、リアルタイムでの面談が求められています。

この時、必ず外国人がわかる言語で行われなければなりません。
英語が話せれば英語でよいかもしれませんが、基本的には現地語を話せる人が通訳に入るでしょう。

リアルタイムの面談は、実際に会わなくても、スカイプやZoomなどのテレビ電話でも大丈夫です。

このガイダンスにおいて提供されるべき情報と、確認されるべき情報は細かく決まっています。

特に、入国しようとする外国人が、ブローカーなどとの契約で借金を背負ってないかを確認しなければなりません。
この契約の契約者の範囲は、配偶者や親族、社会生活において密接な関係にあるもの(親友?)も含まれます
しかし、この確認は誰がどうするのかが非常に疑問です。

もし、本人が知らないで、親族が借金していたらアウトです。
また、外国人にうそをつかれたら、一発アウトで、さらりと入管法違反となります。

なので、実務上は現地語で書かれた誓約書へのサインを求めるような形になるのではないでしょうか?

ガイダンスを受けましたという、外国人本人のサインをもらうことも義務です。


現地語での通訳を入れてガイダンスをすると、人件費がかかってきます。
非常に重たいガイダンスです。


2、空港や港へ迎えに行く

外国人の出入国の際に、空港に迎えに行く&連れていく必要があります。
ミソは、出国の際も必要だということです。

例えば、長期休暇、有給休暇で本国に戻るときは必ず、本人を空港へ連れて行かなければなりません。


出入国における空港への送迎は、非常に重たいコストです。

もし、国内にいる外国人からの特定技能への変更をした外国人に対しては、確かに入国時には空港に行かなくてよいのです。
しかし、それでも出国時は必要となります。
(ちなみに、入国前ガイダンスは、雇用前ガイダンスと変化します)

まとめて入国させる、出国させるということは、基本的には学校でもないので考えられません。

ということは、一人一人丁寧に空港についていかなければならないというのは、日当と交通費が発生します。

アルバイトを雇ったとして、コスト的には1万5千円くらいは最低限しそうです。


3-1、住居を一緒に探しに行く、もしくは、自分が借り入れて、または社宅を提供する

外国人とともに住居を探さなければなりません。
もし、一緒に不動産やへ行こうとするなら非常に大きな負担となるでしょう。

また、登録支援機関の名義で借り入れることも考えられますが、その時は特定技能の外国人が引っ越してしまうとか、転職してしまうとかのリスクを負うこととなります。

もちろん、登録支援機関が不動産系の会社である、もしくは取引があるということであれば、このコストは最小限となります。


3-2、銀行口座開設と携帯電話契約に同行する

特定技能の外国人の給与は、基本的に手渡しはできません。銀行口座振り込みとなります。
よって、銀行口座を作ることが必須となります。

この時に、登録支援機関は、銀行へ同行して口座を作ることをサポートしなければなりません。

もし、外国人が英語も日本語も話せない場合は、やはり通訳を雇い入れることになり、これも大きなコストとなります。


また、携帯電話を契約ときにも同行する必要があります。

もし、20歳以下で契約ができなかったらどうするのか?とか、全く考えられていません。
まあ、民法が改正されて成人年齢が18歳となるので、何とかなると思っているのでしょうか…。

立法をした人たちは、携帯電話を作るのが結構大変な作業だと知らないのでしょうか…。

とにかく、一緒に携帯電話を作るのも登録支援機関の義務です。

一日で両方やっても、通訳の日当くらいのコストはかかります。


4、生活ガイダンスの実施(8時間)

生活ガイダンス8時間は、その外国人が理解できる言語で行う必要があります。

通常、日本語は理解できるようなレベルではないので、通訳が必要となります。

8時間も通訳を入れるとなると、コストは2~3万は、かかることになるでしょう。

もちろん、受けたことを外国人の署名によって証明する必要があります。

このガイダンスの内容は、生活マナーから始まり、入管法、労働関連法のガイダンス(どうやって現地語でやるんだろう…)、年金、人権侵害関連に至るまで多岐にわたります。


5、日本語を学ぶ機会の提供

技能実習のように日本語を教える必要はありません。

しかし、日本語学校の紹介や、本や講座の情報を提供し、同行することが義務付けられています。


6、苦情対応

苦情に対応する時間帯は平日3日以上、土日の1日以上で、時間外の対応も求められています

これは責任者には非常に重たい責任としてのしかかってきます。

いつ来るかわからない苦情に対応する能力がなければなりません。


7、日本人との交流の機会の提供

日本人と交流できる地域のサークル、イベント、ボランティアなどの情報を提供しなければなりません。

そして、必要に応じて、同行し、説明をしなければならないとされています。


8、外国人の責めによらない契約解除の時の転職支援

外国人がその帰責によらないで辞めさせら他場合は、転職を支援しなければなりません。

職業紹介業者やハローワークなどに登録を支援したり、外国人のために推薦状を書いたりする必要があります。
これも突発的なコストとしてかかってきます。


9、日々の面談業務

特定技能の外国人とともに、その監督者にも3か月に1度、面談をして様式にまとめる義務があります。

これは外国人が理解できる言語で行う必要があるので、ここにも通訳が必要となります。

現場で入管法違反などがあった場合は、通報する義務も生じています。


〇結局、ビジネスとして成立するのか?

このように登録支援機関に課されている義務はかなり重たいものとなります。

特徴的なのは、どれも人的な資財を投入しなければならないということです。
特に通訳者を雇い入れる必要が出てしまうと、尋常じゃないコストとなります。

入国前ガイダンス(国内の場合は就職前ガイダンス)、空港への送迎、入国後ガイダンス(8時間)、銀行や携帯ショップや不動産屋への同行などは、
外国人一人に対して、一度だけですから、受け入れ機関から実費をいただくという委託契約でもいいかもしれません。

といっても、普通に通訳を雇えば、全部任せると10万を超えるくらいにはなるかと思います。


また、緊急時の苦情対応も、常に電話がつながっている、すぐ応対できる状態でないといけませんので、結構重たいコストです。

三か月に1度の面談作業は結局は現場に行かなければ、入管法違反などの状況を知ることはできません。
しかも、この時は入管法の素人が行くことはできませんので、結局は、専門家が行くこととなります。

ゆえに、現地へ行く交通費、時間、専門家を雇う、必要なら通訳者を雇うなどの、コストを考える必要があります。


前回にも言いましたが、登録支援機関の支援委託契約の相場はどのくらいになるかといえば、技能実習の管理費をベースとして考えて、それよりは少し下であるといえるでしょう。

ということは、管理団体での相場は、入会金で最低で5万ほど、組合員費は最低で月額3万くらいですので、このあたりが相場になるはずです。

ですから、すべての支援を受け持って、月3万でペイするような体制が登録支援機関には求められているということです。

では、登録支援機関においてビジネスとして成立するケースを考えてみたいと思います。


①技能実習の管理団体が登録支援機関となる

技能実習の管理団体は、日本国内にすでに4000以上あります。

この団体は、技能実習生の管理業務を実費だけで受け持っているという非常に厳しい世界で業務をしています。

彼らのノウハウがあれば、技能実習制度よりは少しゆるい特定技能の支援計画は簡単にできるといっても過言ではありません。
行政書士、弁護士はもちろんのこと、社労士などの人的なつながりもあります。

なにより、特定技能で義務とされているすべての支援は、(時にさらに厳しい条件が課されて)すでに行っているという絶大なアドバンテージを持っているのです。

彼らが、月額3万以下で登録支援委託契約をやり始めると、すでに数も十分にありますので、もしかすると、ほかの登録支援機関は駆逐されるかもしれません…。


②外国人支援をすでに行っている団体

業務として外国人支援をしている日本語学校や専門学校は、登録支援機関のなり手として十分です。

特に日本語学校は、最初に日本に来る外国人を扱ってノウハウがあります。

彼らは、時に空港へ迎えに行きますし、生活オリエンテーションや、通訳による相談は、お手の物です。
新しく、通訳の支援体制を整えなくてもいいのは、アドバンテージがあります。

専門学校も、例えば、自分の専門学校を卒業したものを特定技能の人材として企業に紹介して、そのまま登録支援機関として支援を続けるというようなビジネスモデルもできるでしょう。


さらに、ボランティアとして外国人支援をしている団体も十分いけます。

彼らはビジネスとして支援をしているわけではないので、登録支援機関として、例えば実費だけでボランティアをすることも可能です。

外国人を支援することを目的とする公益法人、NPO法人などの、非営利団体も十分登録支援機関としてやっていけると思います。

むしろ、受け入れ期間はこのような非営利団体との登録支援委託契約を結ぶことは非常にプラスかもしれません。


このように考えると、やはり、新規参入して登録支援機関をしようとすると、外国人支援のノウハウがないという、非常に大きなリスクを背負うこととなります。

もちろん、登録支援機関として登録するためには、このノウハウがある程度求められています。
しかし、そのノウハウが、ビジネスとしてのノウハウなのかは、話は全く別です。

支援をすることで利益を得ようするならば、すでにある資財をうまく用いることが肝要かと考えます。


〇コラム:登録支援機関の在留資格取次制度

今回、登録支援機関には、在留資格「特定技能」の取次が認められました。

すべての在留資格の取次ができる行政書士会は、法務省に猛反発しましたが、どうも受け入れられなかったようです。
ですから、すべての登録支援機関が、入管への取次業務が可能となります。

つまり、完全に入管法の素人であったとしても、取次が行えるようになったわけです。

しかし、実際そのようなことはあり得ないと思われます。

というのは、特定技能の支援計画上で入管法違反が見つかると最高30万円の罰金です。

一方で、取次を行った在留資格において違反が見つかると、在留資格不正取得罪に問われる可能性が高まります。
これは3年以下の懲役か、300万以下の罰金です。

いきなり、罰金のレベルが10倍となるのです。
ですから、生半可な気持ちで取次を行うと痛い目にあうような構造となっています。

特に、特定技能においては、入管法を違反しやすいような状況が整っています。
受け入れ機関で、当初予定されていなかった仕事、特定技能のビザでは行えない仕事に従事してしまうことは十分あり得る話です。

この辺のリスク管理、怪しい受け入れ機関や外国人には近づかないという感覚がないと、非常に危険です。

しかも、行政書士以外のものは、代理で書類を作成することが出来ません。
つまり、登録支援機関単独では、外国人本人が書いた書類を持っていくことしかできないということです。

もし、登録支援機関単独で、書類を作成してしまうと、行政書士法違反を犯すことになります。

この辺りは4月15日の東京行政書士会が入管へ陳情して認められました。
登録支援機関の非行政書士業務に関しては、厳しく対応されることが決定しています。

さらに、聞いた話では、特定技能で受け入れて、取次申請をした外国人が、転職してしまったら、取次にかかった費用を返却するというような契約も考えられるとのことです。
これでは、恐ろしくて、取次なんてできたものではありません。

このように、素人が手を出すには、落とし穴がたくさんあって、トラップに引っかかることも予想されます。
取次案件に関しては、もちろん、行政書士、そして、各士業の方々、特に弁護士、社労士、行政書士に相談をしてほしいところです。

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